ビジョン、WILL、出資法違反、ワールディングス

2016年07月13日

読 売 新 聞　引用

金の延べ板（金地金）の分割払い販売を巡る詐欺事件で、兵庫県警は１３日、大阪市中央区の貴金属販売会社「ジェーシーアイ」（閉鎖）社長・前田宏一容疑者（４５）（大阪府寝屋川市）ら１０人を詐欺容疑で逮捕した。前田容疑者ら主要メンバーは、８年前に倒産した商品先物取引会社の元社員で、県警は、取引や勧誘のノウハウを悪用した可能性もあるとみて経緯を調べる。

他の逮捕者は、ジェ社の前社長・山本辰人容疑者（５１）（同府四條畷市）と元従業員８人（３０～６２歳）。

発表では、前田、山本両容疑者らは共謀し、２０１２年９月～１３年７月、兵庫県内などの男女５人（６０～８６歳）に金や白金を分割払いで購入するよう持ちかけ、「値上がり時に途中解約すれば、金の売却益を受け取れる」などとうそを言い、代金名目で計約４０７万円をだまし取った疑い。

前田容疑者は「詐欺行為に当たらない」、山本容疑者は「違法行為はしていない」と述べ、それぞれ容疑を否認している。

ジェ社は１１年８月頃から、県警の捜索を受けた昨年１０月までに、近畿と三重の２府５県に住む約２６０人から約５３０件（約５７億５０００万円）の契約を取り付け、約５億７０００万円を集めたという。県警はジェ社事務所への捜索で、勧誘などに使われたとみられる金地金の模造品を押収した。

捜査関係者によると、１０人のうち、前田、山本両容疑者ら数人は、０８年６月に倒産した商品先物取引会社「朝日ユニバーサル貿易」（大阪市）の元社員で、倒産翌年の０９年４月、両容疑者が中心となってジェ社を設立したという。

朝日ユニバーサル貿易は当時、農産物や石油、貴金属などの先物取引の仲介業務をしていた。

しかし、強引な勧誘を理由に顧客から相次ぎ訴訟を起こされ、０７年には、契約を望んでいない人に繰り返し勧誘したなどとして、子会社が近畿財務局から業務改善命令を受けた。さらに訴訟費用もかさむなどしたため倒産したという。