消費者センターに寄せられる証拠金取引に関する相談は毎年増えています。この取引がハイリスク・ハイリターンなのは、例えば「1ドルが100円の時に100万円をドルに替えると1万ドルになります。これに対し、証拠金取引は、100万円の数倍もの金額を取引できます。何倍にするかは、業者が決めます。仮に10倍なら1000万円の取引になります。
ここで、1ドルが110円になったとしたら、1ドル110円×100万円=1万1千ドル×倍率(10)となり、1100万円になります。900万円を返しても手元には、200万円が残り、100万円が利益となります(手数料は考慮していません)。
逆に考えると、すぐに100万円元金が無くなり、精算するとさらにお金を支払わないといけないケースがあります。一般の投資家も業者も誰も明日のことはわかりません。なのに、「絶対に儲かる」等のことを言われ、取引の仕組みもよく理解しないのに取引をしてしまう(させられる)。また、ある日突然に倒産するケースも多いようです。ご注意ください。
外国為替証拠金取引とは極めてリスクの高い金融商品であり、商品先物と同様 知識、経験の乏しい人が簡単に儲かるものと考えて安易に参加出来るような取引ではありません。ただ、たくさん儲かるということばかりが強調され、そのデメリットを知らずに投資する人達が増えています。
これまで、この取引を規制する法律はありませんでしたが、この程、金融商品の販売等に関する法律施行令が改正され、事業者にリスク等の重要事項について顧客に説明する義務などが課されました(4月1日から施行)。